玉 ネフライトからジェダイトへ

こんにちは。

今回は翡翠軟玉(ネフライト)と翡翠硬玉(ジェダイト)の話です。

中国では、古代より真っ白な翡翠軟玉(ネフライト)を至高の宝石と見なしてきました。

儒教の祖である孔子は、ネフライトには五徳(仁・義・礼・智・信)が備わっており、君主にふさわしい石だとして絶賛しています。ネフライトは様々な装飾品に加工され、王侯たちの身を飾ってきました。

中国に翡翠硬玉(ジェダイト)が初めて持ち込まれたのは13世紀、国外から来た商人によってでした。この商人はビルマ(現ミャンマー)で発見したと思われますが、どこで手に入れたのか、詳しいことは明かさなかったようです。

再び翡翠硬玉(ジェダイト)が注目を浴びたのは17世紀、中国最後の王朝となる、清の時代でした。

ビルマから持ち込まれた翡翠硬玉(ジェダイト)は、瞬く間に王侯たちの間で人気の的になり、翡翠軟玉(ネフライト)の加工によって培われた技術によって見事な作品が作られていきました。

現在台湾の故宮博物院に飾られている翡翠白菜は、その最高峰とされるものです。光緒帝に嫁いだ瑾妃の持ち物だったとされる翡翠白菜は、わずか18センチほどの石を、純潔を表すとされる白菜の形に彫り、さらに葉の上に多産を表すキリギリスとイナゴを彫ったものです。


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