ベゾアール 解毒の実験

んにちは。

今回紹介するのはベゾアールです。

基本情報はこちら。今回は逸話のみの紹介です。

石の画像が見つからなかったので。

ベゾアールは牡鹿の胃の中から見つかると言われました。

ベゾアールはどんな毒にも効く解毒剤になると言われています。

そして、実際にそれを実験した人がいました。

フランス王シャルル9世です。

シャルル9世は自分が毒殺されることを恐れ、解毒剤になるというベゾアールが欲しくなりました。そして人をやってベゾアールを探させ、ようやく手に入れたものの、今度は効果が気になります。

いざというとき、実は効きませんでした、ではお話になりません。

そこでシャルル9世は一人の罪人を連れてこさせ、処刑されるか、毒を飲んでからベゾアールを飲むか、どちらがいいかと訊きました。

ベゾアールが効けば、そのまま釈放してやると。

罪人は毒とベゾアールを選びました。

当然ですね。

生き延びて許される可能性があるなら、誰だってそっちを選びます。

かくして罪人は、単に処刑されたならすぐに終わったところを、毒のせいで半日以上苦しんで死にました。

それを見たシャルル9世はすっかり腹を立てて叫びました。

「見ろ! あんなに金を払って手に入れたベゾアールは偽物だったじゃないか! 今度こそ本物を手に入れてこい!」

それにしても罪人は気の毒ですね…。


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